お勧め銭湯(千葉県)

 あくまでも私の趣味というか独断と偏見というか・・・レトロという点を基準に厳選した16軒です。昭和初期~中期(昭和元年~40年代)の雰囲気が味わえます。
 登録番号順にご紹介します(敢えて順位は付けません)。
 訪れるのが夜になることもあり(基本的に銭湯は夜の営業ですので・・・)、そのためいま一つの写真があります。銭湯の立地の関係上、全景を捉えた写真が撮れないこともあります。何とぞご容赦のほど・・・(可能なものは撮り直しました)。
 その他の銭湯もそれぞれに違った味わいがあります。是非訪れてみて下さい。

登録番号 銭湯名 外観(写真) 住所及び見所(ネタバレしない程度に・・・)など
千葉中央6 梅開湯
住所:千葉市中央区寒川町3丁目17
千 葉銭湯ストリート(千葉市中央区寒川町の旧街道沿い・・・私の造語)を代表する小型銭湯。円筒形コンクリート煙突がそびえ立つ。外観は銭湯名の表示もない 簡素な平入り形式だが、内部は折上げ格天井の脱衣所などの古い東京銭湯形式(もちろん番台)。玄関正面中央壁に九谷焼三六角の小さなタイル絵(日本庭園: 章仙堂:章仙作)。籐製の籠。なぜか脱衣所の椅子が小学校用。浴室中央の島には鏡もシャワーもない。丸山清人氏作のペンキ絵(西伊豆: H15.12.8)が素晴らしい。 【2009.5.20】

千葉中央9 亀之(の)湯 住所:千葉市中央区本町3丁目3-10
千葉市の旧市街地にある銭湯(職場に近いので私が常連にしている)。円筒形コンクリート煙突がそびえ立つ。外観は簡素な造りだが、内部は浴槽を含めた浴室 が最小限改装されているのみで、基本的に古い東京銭湯形式のまま(もちろん番台)。籐製の籠が多数。ペンキ絵(男湯は瀬戸内海&女湯は珍しい潮岬: H19.5.20)が素晴らしい。浴室の中央の島には鏡もシャワーもない。常連の好みでかなり湯が熱いのでご注意! 【2008.10.1 他多数】

千葉中央10 東湯 住所:千葉市中央区東本町14-35
千葉市の旧市街地にある地方では珍しい二重千鳥破風の豪奢な外観の銭湯。TVのCMに使用されたことがある(詳細は現地でご確認下さい)。白のタイル張り でペンキ絵がないのが惜しまれるが、脱衣所(船底天井)や浴室は古い東京銭湯形式のまま(もちろん番台)。寿と福助があしらわれた開店祝いの鏡や鶴亀を 始めとした大入りの額などのレトロアイテムも多数。常連の好みで非常に湯が熱いのでご注意! 【2009.1.6】


市川3 若松湯 住所:市川市市川2丁目28-16
外観は簡素な造りだが(玄関脇に銭湯名が書かれたベンチあり)、内部は典型的な東京銭湯形式(もちろん番台)。コンクリート製円筒形煙突には銭湯名が書か れている。昭和初期の創業で昭和23年に継承。貫目表示の体重計が置かれた木造の脱衣所。ジェットもバイブラもない旧式の浴槽。浴室はほぼ昔のまま (鏡の下の広告が現役)。早川利光氏作のペンキ絵(カナディアンロッキー-湖か大河に山々が映り込む構図:H15.1.28)は一見の価値あり。 【2010.7.21】

市川8 月の湯 住所:市川市菅野5丁目2-6
外観は簡素な造りだが、中に入ると典型的な東京銭湯形式(昭和38年創業)。そこには別世界が広がっている。手入れの行き届いた広い庭に面した、折上げ格 天井(玄関も同様)が美しく年季の入った番台がナイスな木造の脱衣所。風呂上がりに縁側で涼むと、あまりにも気持ちがいいので思わず長居してしまう。内側 の小浴槽が円形なのが珍しい。ペンキ絵(伊豆:H20.4.30)と隔壁のタイル絵が美しい。鉄道の駅から遠いが訪れる価値は非常に高い。  【2010.7.13】

市川14 市力湯 住所:市川市若宮2丁目14-4
日蓮宗の大本山である中山法華経寺の奥之院近くにある外観は簡素な造りの銭湯。フロント形式になっているが浴室と脱衣所(折上げ格天井)は東京銭湯形式。1槽式のシンプルな旧式の浴槽。浴槽背面と隔壁にタイル絵2種。早川利光氏作のペンキ絵(雪山を望む民家のある草原を駆ける3頭の馬=大雪山?:H6.3.1)は一見の価値あり。休憩所にも二枚四方の九谷焼三六角タイル絵(招き猫と鈴)がある。 【2010.5.25】


鎌ヶ谷1 鎌ヶ谷浴場 住所:鎌ヶ谷市富岡1丁目8-1
元は田園地域だった新興住宅地にある。茶色で円筒形の煙突が比較的遠くから見える。外観は銭湯名もない簡素な造りだが、中に入ると典型的な東京銭湯形式 (もちろん番台)。木造で白壁の脱衣所では三枚羽根の天井扇が現役で稼働。籐製の籠あり。かろうじてジェットのみある旧式の浴槽。ペンキ絵がなく青塗り になっているのが惜しまれるが、浴室はタイルを含めてほぼ昔のまま(シャワーもない!)。何と言ってもほとんどのカランが金属製の「湯」と「水」なのが感 涙もの!! 【2010.7.25】

松戸3 宮前湯 住所:松戸市松戸1766
松戸駅西口の繁華街から歩いてすぐの旧市街(坂川沿い・松戸神社脇)にある中型銭湯(昭和16年創業)。外観はカラフルペイントの簡素な造りだが、中に入 ると格天井も美しい典型的な東京銭湯形式(もちろん番台/女湯側がやや広い)。玄関の中央壁の福助(三六角の小さなタイル絵)が出迎えてくれる。外側角配 置が珍しいかろうじてジェットのみある旧式の浴槽。傷んでいるが早川利光氏作のペンキ絵(美保松原:H20.2.14)は一見の価値あり。近くの江戸川の堤防で東京スカイツリーを眺めて夕涼み(+駅前の古い居酒屋で一杯!)はいかがだろう。 【2010.9.12】
習志野4 みはし湯 住所:習志野市津田沼5-9-12  2011年3月廃業(東日本大震災のため)
京成津田沼駅から歩いて数分の古い商店街のアーケード内にある昭和レトロなコンクリート建築の銭湯。大正15年創業。番台形式。籐製の籠と鍵のかからないロッカーのみ。貫目表示の体重計がある。順に流れる3つの浴槽。帆船のタイル絵がある。 【2009.11.15】




習志野5 鷺沼浴場(鷺沼温泉) 住所:習志野市鷺沼1丁目14-15
国道14号沿い(小路を少し入る)の歴史のある家屋が建ち並ぶ古い住宅地にある温泉銭湯(建て込んでいるため正確な建築様式は確認不能)。千葉県で最初の ラジウム鉱泉(褐色の湯)。昭和29年創業。籐製の籠のみで脱衣ロッカーがない。番台形式。木製の三枚羽根天井扇。ジェットもバイブラもない旧式の浴 槽。今や貴重な板にそのまま書かれたペンキ絵(西伊豆三津:H5.6.13)と浴槽背面及び隔壁の鈴栄堂九谷三六角タイル絵4種(見てのお楽しみ!)の あるほぼ昔のままの浴室には感涙を禁じ得ない。 【2009.8.23】
木更津1 (實母散薬湯)人参湯 住所:木更津市中央3-4-39
繁華街に近い木更津の旧市街にある、地方では珍しい二重千鳥破風の豪奢な外観の銭湯(昭和27年建築/昭和7年創業)。玄関の中央壁の福助(九谷焼三六角 の小さなタイル絵)が出迎えてくれる。折上げ格天井の立派な昔のままの木造の脱衣所(もちろん番台形式)。縁起物の大熊手もレトロ。浴槽を含めて浴室は改 装されているが、ペンキ絵(本栖湖:H17.8.8)が素晴らしい。往時の木更津を彷彿とさせる銭湯である。 【2010.4.3】

柏1 旭湯 住所:柏市柏1丁目5-4
柏駅至近(東口から徒歩3分!)の繁華街のど真ん中という信じられない立地の銭湯。外観は昭和レトロなコンクリート建築(銭湯名の表示がなく男女別の入口 表示のみなので注意!)。玄関の引き戸を開けると昔のままの木造の脱衣所(もちろん番台)。ジェットもバイブラもない旧式の浴槽(2つの浴槽間の円形 噴水状湯口が感動的!)。ペンキ絵がなく青塗りになっているのが惜しまれるが、浴槽背面の三六角タイル絵が素晴らしい昔のままの浴室。時代を超越した空間 がこんなビル街の中に存在するとはビックリ! 【2010.8.21】
浦安3 末広(廣)湯 住所:浦安市堀江3丁目4-6
知る人ぞ知る浦安銭湯ストリート(浦安市元町の堀江フラワー通り)北西端にあり歴史的建物に隣接する地方では珍しい千鳥破風を冠した豪奢な外観の銭湯(昭 和24?25?28?年建築)。玄関の引き戸を開けると、昔のままの木造の脱衣所(もちろん番台)。常磐湯から譲り受けた?体重計や籐製の籠などのレトロ アイテム。残念ながらペンキ絵はないが、隔壁の鈴栄堂九谷三六角タイル絵3種とその上の装飾タイルや、浴槽背面の二枚四方の九谷焼三六角タイル絵が素晴 らしい。浴室の鏡の下の広告が現役。カランの1つが金属製の「湯」なのも感動的。 【2010.4.11】
茂原1 桜(櫻)湯 住所:茂原市茂原461
茂原の旧市街の路地裏(国道128号から少々入る)にそっと佇む、地方では珍しい千鳥破風を冠した豪奢な外観の超小型銭湯。電気看板が実に古めかしい。三 和土の玄関の戸を開けると三和土から上がる昔のままの木造の脱衣所(もちろん番台)。鍵も木製の下足箱や籐製の籠などのレトロアイテム。ジェットもバイ ブラもない旧式の浴槽(使い込んだ湯揉み板あり)。伝統的なペンキ絵(本栖湖?:背景広告が現役!)が素晴らしい昔のままの浴室。カランは7つのみ (内側から3-1&1-2)。別にシャワーが2つのみ。驚異のタイムスリップ空間である。 【2010.1.21】
佐原1 松の湯(金平浴場) 住所:香取市佐原イ622
「北総の小江戸」佐原の旧市街(東薫酒造の裏)にある、地方では珍しい千鳥破風を冠した豪奢な外観の小型銭湯。塀は木製。玄関の左右には二枚四方の九谷焼 三六角タイル絵。三和土の玄関の戸を開けると三和土から上がる昔のままの木造の脱衣所(もちろん番台)。押し下げ式の錠の下足箱、硝子戸の脱衣ロッカー (置き道具用)、貫目表示の体重計、籐製の籠。ジェットもバイブラもない旧式の浴槽(湯揉み棒あり)。ペンキ絵(西伊豆:H21.7.15)と隔壁 の三六角タイル絵がある昔のままの浴室。その全てが昭和中期を彷彿とさせる。 【2010.4.14】
勝浦1 松の湯 住所:勝浦市勝浦43
勝浦の旧市街の路地裏にある(朝市や国指定有形文化財の旅館松の家に近い)、驚愕の木造2階建小型銭湯(看板にご注目!)。経営者の話を総合すると少なく とも大正初期頃もしかすると明治末期頃創業&建築で千葉県最古と思われる。玄関の戸を開けると三和土から直接上がる昔のままの木造の脱衣所(もちろん番 台)。漢数字が書かれた木製脱衣ロッカー、貫目表示の体重計、籐製の籠、旧式マッサージ機他のレトロアイテムの宝庫。惜しむらくは浴室が改修されペンキ 絵もないが、脱衣所でいつまでも涼んでいたくなってしまう。 【2010.10.2】